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その稀有なキャリアは「豚」と「ベートーヴェン」から始まった。


ゾラン・イムシロヴィチは1979年ボスニア・ヘルツェゴヴィナに生まれ、
旧ユーゴスラヴィアの戦火の混乱の中で育った。
1993年、両親から別れニーシュという東セルビアの町に住む農家のもとで幼少時代を過ごしていた14歳の少年ゾランに、あるひとつの運命の出会いが訪れる。
その日、ニーシュ交響楽団のある団員が、豚を購入するべくその農家を訪れていた。
そこで彼は偶然にも素晴らしいピアノ演奏を耳にする。演奏していたのはゾラン少年だった。ゾランはある日、国営放送でベートーヴェンの第五番交響曲を聴き、あまりの感動に、ピアノでその曲を模倣することを試み、練習を重ねていたのだ。
彼はゾランに、著名な二人の指導者 –ニーシュのスヴェトラーナ・コルノヴィチと、ベオグラードのリリ・ペトロヴィチ(パリのコンセルヴァトワールにて、アルフレッド・コルトーとラザール・レヴィーのもとで学んだ)を訪れることを薦めた。
そして、二人のピアニストは、ゾランの音楽をさらに導くべく世話をする。
そのおかげで、彼は4年という驚くべき短い期間に、ミュンヘンのリヒャルト・シュトラウス・コンセルヴァトリウムで学ぶだけの能力を身につけることとなった。

彼はその後ミュンヘンにて、ヴァディム・スハノフ、クラウス・シルデ、そしてミヒャエル・レスリーのもと研鑽を積む。
また、数多くのマイスタークラス、夏期講習で、エリッソ・ヴィルサラーゼ、ナウム・シュタルクマン、ミハイル・ヴォスクレセンスキー、ルドルフ・ケーラー、アマデウス・ウェーバージンケ、カール・ベッツ、ゲオルク・サヴァ、メナヘム・プレスラーといった数々の著名なピアニストのもとで学ぶ機会を得る。

彼の緻密で内省的な演奏は、ユーゴスラヴィア・ピアノコンクール、セルビア・モンテネグロ共和国コンクールなどの、数々の国内・外コンクールの受賞をもたらした。セルビア科学芸術アカデミーは、彼のベオグラードでの演奏(バッハ、リスト、スクリャービン、ラフマニノフ)を、2007年で最も素晴らしい演奏会であると評価した。その他のヨーロッパにおいての演奏会でも、彼は聴衆を魅了した。

ゾラン・イムシロヴィチは、クラシック音楽の新たな方向性を示す活動にも積極的に参加している。その中には、ミュンヘンの有名なクラブ「ボブ・ビーマン」での演奏会や、作曲家スティーヴ・ライヒによるプロジェクト「6台ピアノのための音楽」で、5人の著名な芸術家と、ミュンヘン・ピナコテークの協力を得て、アウグスブルク・グラスパラスで行われた演奏会などがある。

また彼は、母国の現代作曲家の作品演奏にも力を入れている。
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